私立緑葉学園1
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「ごめんっ智。今日ヒッターで入る子が調子崩しちゃったんで一日だけ出てくんねぇ?」
昼休み。
クラスで飯を喰ってるときに話しかけて来たのは友人の松田 健一(まつだ けんいち)だ。どうやら松田がやっているバイトに今日ピンチヒッターで入る予定だった奴が急に体調不良でキャンセルしてきたらしい。
「だからって何で俺なんだよ。残念ながら今日は短大生のお姉さま方と合コンなわけ。諦めて他当たってちょーだい」
俺、不和 智巳(ふわ ともみ)は自他共に認める女好き。女在るとこ俺在りみたいなノリだ。なまじ顔がいいだけあって女には困らない。
「なぁんなこと言わずにさ〜」
「駄目ったら駄目なの。俺には今日の合コンで短大生をお持ち帰りにするという楽しみがあるんだから」
今日合コンする最綾女短大は美女が多いという噂だ。前回の合コンは外れだったから今回に望みを掛けている。
「時給七千円、しかも歩合制。智なら結構稼げると思ったんだけどな〜」
何っ。時給七千だと。しかもやる気によってはもっと上がるだと。
「しかもこっちはセレブなお姉さま方」
ピクッ。
セレブなお姉さまは好きですか?
もちろん好きですっ。
「その話乗った!!!」
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