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女性の心の成熟と男女の関係の相互変容

【女性の心の成熟と男女の関係の相互変容】

『シンデレラ・コンプレックス』の訳者、木村治美と河合隼雄の対談の一説

一部抜粋


「木村 ユングの心理学は、いま女性のあいだでたいへん人気があるようですが。

河合 男性のほうはね、社会的な機構に組みこまれているわけでしょう。
これはものすごくたいへんなエネルギーが必要なわけで、
自分の心のことなどにかかずらわっているひまがないんじゃないですか。
女性のほうが自由なエネルギーをたくさんもっています。
だからぼくは、意識革命は女、子供がするというようにいうているんですけど。
男性はできないですよ、
みんなもう疲れ果てて。

木村 そうすると、どこかで男と女との間にアンバランスが生じますわね。

河合 その問題がもういま出ているのが家庭でしょう。
女性の方が意識が高くなっているわけですから、家庭はたいへんやと思いますね。
そのひずみはすごいんじゃないでしょうか。

木村 それをどうしたらよいと思いますか。

河合 だからそれは、家の中で、みんな対決して克服していくより仕方ないでしょうね。
家族で対話してね。
本気で話したら、分析なんか受けに行かなくても十分ですよ。

木村 男性を変えていくのは女性の役割に……。

河合 なると思いますけど、ものすごく大変なことになるでしょう。
というのは、『変える』というのは非常に恐ろしいことばで、
女の人が男を変えるなんて単純なもんじゃなくて、
変えるということは、変わるということと同義語であって、
変わることのない変えるというのは、
もう絶対だめですからね。

だから、その男を変えるほどに、自分が変わるっていうのは、
もう命がけの仕事になる。
それに変えるといった場合、下手すると、愛がなくなりますからね。
変えて愛そうなんて、大間違いでしょう。
愛するから変わるんですよ。
うちの主人を変えて、ええやつにして愛するなんていうことは大間違いで、
けったいな主人を愛するから、主人が変わるんですね、うん。

それで、それを愛するということによって、
じつは女性も変わるわけですよ。……」



――――――――――――――

人というのは友人であれ、恋人であれ、家族であれ、
心の鏡だから
まずは自分が周りを変えれるぐらい変わることだと思う。

前向きで輝いている人は周りも元気をもらう。



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