オレら停滞期。 脱・オレら停滞期。 「え──────やあッ!」 一度離れた体温は、気づくと下半身に移っていき、固く閉じたそこをまさの熱い舌が解(ほぐ)す。 けれど、情けないことにオレは此(こ)の期(ご)に及んで別のことで頭がいっぱいだ。 「ゴム・・・っ」 泣き言のように出た言葉にまさが顔を上げて少し笑う。 「いらないよ」 そう言って再び顔を伏せようとする姿に身体が強張った。 「だって・・・怖い・・・っ」 今更ながらそんなことを言うオレに呆れたのだろうか。 軽く鼻で笑われた。 みっともない自分の姿を見られて卑屈になるオレの耳元に、まさが唇を押し当てる。 「さと・・・力抜けって」 無意識にまさの侵入を許す身体に、心が溶けてく。 「──────んんッ!」 一気に押し上がってくる快楽を逃がそうと、オレは強くシーツを掴んだ。 荒い呼吸を重ねるごとに奥へ奥へとまさの熱いものが入ってくる。 「んッ・・・ッ──────あぁッ!」 久しぶりに当たった最奥部に、身体が大きく跳ね上がった。 激しく突かれる度に、中を掻(か)き回されたみたいな感覚がオレを襲う。 一際大きく突かれると、勢いよくオレの中に注ぎ込まれてくそれは、想像してたものより熱く、ひどく気持ちのいいものだった。 [*前へ] |