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*トリップ編
響いた音が語る真実
電話に出た相手は自分の名前を知っていた。
そんな展開よくメルヘンチックな世界にありますよね
傍観者のように自分を見ている私が居た

「なんで名前・・・・っ」

優しそうなおじいさんの声
暖かな温もりを含んだその声音。

「やはり、そうですか」

何がやはり?
コホンと咳払いをしてからおじいさんは衝撃的なことを言い放った

『お嬢さんが今居るところは、並盛町というところです』

は?

頭が、本格的におかしくなっているのかもしれない
並、盛・・・・・?それってREBORN!ですよね?どういう意味?
その後もこちらの意見など関係無しにおじいさんは話を続ける

『申し送れましたが私はボンゴレマフィアの9代目』

やっぱりこれ・・・・リボーンだっ!!つまりこれは、夢なのだ!!!
受話器を持っている手が震え手のひらに爪を食い込ませてみると痛かった

夢じゃ、ないの?

頭の中がグルグルと回り続けて一つの結論に結びついた
電話に出てからそうなっていたのではないかとうすうす感じていたけれど
結論に時間がかかったのは、何故かYesと認めたくない自分が居たからなのかもしれない

『お嬢さんは、きっと今リングを持っている。ちがいますかな?』

9代目が言うように私は持っている、唯一両親が私に残したもの
いつも役に立たないただの指輪だと思っていたものだった

『星』

星・・・・・・?

『お嬢さん。あなたはボンゴレ星の守護者なんです』

え、ちょ!?星なんて聞いたこと無い・・・・
大空・嵐・雨・雲・雷・晴・霧それから、星?

『そして君の母親は、星の守護者だった』

体中を何かが駆け巡る感覚。今、なんて・・・・・?
母親が、守護者!?
じゃぁ、それなら・・・・

「両親はっ!父と母は今、生きているんですかっ!!?」

顔も覚えていない両親。もしかして会える・・・・?
でも、9代目の沈黙が生きていないことを物語っていた

「いないん、ですね・・・・?」
『優姫さんを産んですぐに・・・・父親は任務先で敵に』

一瞬で砕け散った。けれど私が何者なのか、少し分かった気がする

『優姫さんと、そのリングは時空の挟間に紛れ込んでしまった。
 しかしあなたを死なせたくなかったんでしょうな・・・・リングが、あなたを守ったんですよ』

リングが・・・・・私を?

『あなたが、星のリングの保持者だ』

かなりの不幸を経験してきた私は、その度打開策をこうじてきた
その結果、私の格闘技術は向上した・・・といっても過言ではないだろう
でも私は一般人だ。
そんな重みある職務を任せられるほどじゃない・・・・・

「ムリですよ・・・・・逃げ出したいことがあったら逃げちゃうような弱虫に、そんな大それたこと・・・・・できないです・・・」

きっと9代目は怒っているだろう。そんな気がした

『なら、その逃げ道を教えてあげなさい。君ならできるはずだ。
 優姫さんは、この先の未来を知っている、そうでしょう?』

知ってる。私は・・・・
骸が来たり、ヴァリアーが来たり、ミルフィオーレだって、真6弔花も・・・・
未来を、知ってる
弱虫で意気地なしな私が、皆を導く星の光になれるのかな



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あきゅろす。
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