小説←
自殺
少女は苦しんでいる
ように見えた
理解、に苦しんでいた
何故、分かってくれないの、
だろうと
何故、私を苦しめるのと
しだいに少女の
手首には
何本もの傷が付いた
毎日考えた。
「何故、あの子は分かってくれない」のかを、
あの子と同じように
手首に傷を付けた
あの子を分かるように
なんでもした。
あの子を救いたくて、
言葉に悩んだ、偽善に見える言葉だけど、
本気であの子を救いたくて、
あの子に光を見せたくて、
沢山、言葉をかけた。
ある日、あの子はこう言った。
「もう…いいよ、僕の事めんどくさいでしょ…僕の事嫌いになるんでしょう…」
震えた声で
本心じゃないとは分かってた。
しにたくなった。
少女はあの子に理解して
もらいたかった。
貴方が本当に大好きだという事を。
死んでもいいぐらいに。
屋上は、綺麗な。
赤
色に染まってた。
「大好きな、君は、私は救いたかった。」
聞こえたのは、断末魔。
と
あの子の叫び
堕ちてくその腕を
掴んで、
二人仲良く
自殺した。
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