小説← 透明 少年は泣いた。 少女にすきになって貰いたくて 少女に愛して貰いたくて、 沢山泣いた。 少年は少女に嫌われていた。 眼鏡でださくて誰にも相手にされない少年。 少女だけは優しく手を差し延べてくれた 「すきです」 震える唇、震える心、 「勘違いしないで」 少女はげらげらと笑った 今までに見たことない表情で 泣いた、泣いた、 少年は苦しくなった 少年は寂しくなった 少年は可笑しくなった 透明な涙を沢山流した 毎日泣いた、毎日泣いた、 あるひ、少年は自分が 透明な涙のように、 自分が透明になっていることを 少年はわかったんだ 嗚呼、 これでずっと ずっと 一緒だね 少年はげらげらと笑った 。 [*前へ][次へ#] [戻る] |