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○○でボカロ曲パロ
††††


 毛皮をまた被って、芝居に戻る。

「ここが客間だ。ゆっくりしていけよ」

 バーテン服の青年がドアを開き、先に入る。続けて黒ずくめの青年も入り、入口の近くで笑ってる。
 少女が部屋に入り、黒ずくめの青年の横を通り過ぎようとした、その時だった。

「……ねぇ ちょうだい?」

 アハハハ、と少女の耳元で黒ずくめの青年が囁いた。恐怖で固まる少女に、バーテン服の青年が言う。

「どうしたんだ?そんな目で、身体を震わせて……。暖かいミルクでもてなしてほしいのか?」

 少女のすぐ横で、黒ずくめの青年が笑いながら言う。

「さぁ、中にお入り。ここはとても暖かい……。見返りはポケットの中身でいいから」

「!!!」

 少女のポケットの中身。それは……

「ちょうだい?早く早く……ねぇほら、今すぐに!二者択一の原則をかなぐり捨てて!!」

 少女は悟った。もう自分はこの館はおろか、この部屋からすら出れないと。

 まやかしでもてなして、甘い蜜を吸って……

「ちょうだい?よこせ、ほら!今すぐに!!」



「「ちょうだい」」






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