DRRR!!夢[臨也] 門田視点 雪華と別れた後、しばらくしてから狩沢が口を開いた。 「ねぇねぇドタチン」 「なんだ?」 「今日のドタチン、なんかドタチンらしくないよ?」 「……そうか?」 「そうだよ!だっていつもなら弱きを助け強きを挫く、って感じだもん。でもさっきのはちょっとおかしい」 「…………」 意外と鋭いな……。 「雪華ちゃんとドタチン、本当はどんな関係なの?」 「……ただの知り合いだ」 「ドタチンの事、すごく嫌ってたよね?」 「……色々と訳がある。いつか、話すべき時が来たら必ず話す。それまで待っててくれ」 「うーん……わかった。ドタチンにも事情があるって事だね!」 「そうだ。あと遊馬崎達に話すなよ?面倒だから」 「わかったわかった。……うふふ」 「な、なんだよ……急に笑って」 「これって、私とドタチンだけの秘密だね!」 「……そう、なるな」 「乃木坂春香の秘密みたいー!」 「はぁ……もう勝手に言ってろ」 雪華の事は心配だが、俺がどうこう言っても解決はできない。むしろ、あいつの心の傷をえぐるだけだ。 できれば池袋にはいてほしくねぇが…… 「きっとあいつは、まだまだ居るんだろうな……」 「なんか言った?」 「いや、なんでもねぇ」 俺は雪華に何もできねぇけど、せめて、 あいつの幸せだけは願いたい。 [*前へ][次へ#] [戻る] |