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DRRR!!夢[臨也]
 


「へぇ、雪華ってお兄さんいるんだ」

「……!!」

 しまっ……た!!

「ふぅん……覚えておくよ。もしかしたら挨拶することになるかもしれないしね」

「絶っっ対にありえない」

「わからないよ?それに物事に絶対はないからね。あまり使わない方がいいと思うよ?」

「ご忠告どうも。因みにお兄ちゃんとは疎遠だから、挨拶はできないと思う」

「もしかしたら、池袋にきてるかもよ?ひょっとすると住んでたりして」

「そんなのはドラマの中だけでしょ?現実にあるわけない」

「そう?つまらないなぁ……」

「貴方にとって楽しい事は9割方、他にとって迷惑だから」

「ほんと、可愛いげがないよね……」

「そんな私に付き合ってる貴方はどうなのよ」

「えっ……?」

 折原臨也は足を止めた。鳩が豆鉄砲くらったような顔をしている。……そんな突拍子もない質問だったか?

「つまらない女に付き合ってる貴方は、どうなのよ?」

「どうって……」

「もしかして、今回の件で自分が優位に立ったとでも思ってるの?」

「それはないね。君はいつだって気まぐれ屋だ。予想外の動きを見せてくる」

「どうだろうね?それはただ、まだ私をよく知らないからなんじゃない?」

「いつか言ったと思うけど、君に関する情報は驚く程少ないんだ」

「そうでしょうね」

「……どういう事?」

 折原臨也の纏っていた空気が一変した。それでも私は話を止めなかった。

「あら?わからないの?じゃあ教えてあげる。私の情報が少ない理由」

「…………」

 気付いたら、右手は離していた。折原臨也の左手を。

「私は――」


次の瞬間、私の口は折原臨也の手によって塞がれた。


「――!!?」

「言わなくていいよ」

「!!?」

「何も、言わなくていい」

 何…………よ……。

「辛そうだよ?」

 そんなわけ……ない。

「別に、無理に言う必要はない」

 誰のせいで……誰のせいでっ……




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