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DRRR!!夢[臨也]
臨也のマンション・正臣視点


「どうか……したんすか?」

 不思議な笑みを浮かべている雪華さんに、恐る恐る話し掛けた。

「ううん、なんでもない。ただ、昔の私を思い出しただけ」

「そう……ですか」

 何なんだ……この人……。最初は無表情だけど、いい感じの人だな、って思ってたけど、急に雰囲気が変わった。
 臨也さんとは違うけど……なんか、ヤバイ。忠告しただけだったのに、なんでだ?まるでパンドラの箱を開けちまったみてぇじゃねぇか……!!

「……雪華さん、そろそろ私達は帰るね。何かわからない事があったら正臣に電話して、って伝えといて」

「わかった」

「それじゃあ。正臣、行こ?」

「あ……あぁ」

 沙樹に連れられて、臨也さんのマンションを出た。

「沙樹……悪ィな」

「うぅん、平気だよ。正臣の顔色、悪そうだったし」

「……あぁ」

 沙樹に、助けられちまったな……。

「雪華さんって、考え方とか行動とか全然臨也さんと違うけど、なんか似てるよね」

「あぁ。まるで臨也さんの相手してるみたいだった……。臨也さんみたいな理屈とかないのに、なんか、気持ち悪いみたいな感じが、一瞬した」

「正臣が親切心で言った忠告がアダになったのかもね」

「……そうだな」

 俺だけが感じていたわけじゃなかった。


 あの、何とも言えない違和感を――。




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