[携帯モード] [URL送信]

DRRR!!夢[臨也]
一時間後


 だいたいの説明を受けた後、準備やら何やらで色々と時間をくった。
 ようやく出発するようだ。

「それじゃあ行こうか、波江」

「わかったわ」

「じゃあね、雪華。いってくるよ」

「そのまま事故に遭ってくればいい」

「今、ナチュラルに酷い事言ったよね?」

「さっさと行って来いよ」

「……、いってくるよ、雪華」

「それ、さっきも言ったじゃん」

 さっさと行って来いよ……。
 そんな事を思っていると、矢霧波江が溜息をつきながら言った。

「貴女に『行ってらっしゃい』って言ってもらいたいんじゃない?」

「…………」

 折原臨也の方を見ると、すごく期待に満ちた目でこちらを見ている。まったく、大人なのか子供なのか、よくわからない。
 言わないと、いつまでたっても出発しなさそうだったので、言ってやることにした。

「……行ってらっしゃい、臨也。早くくたばってね」

「一言余計だよ、雪華」

 苦笑いしながら、折原臨也はマンションを出た。

「まったく、中身は子供なんだから……」

「貴女も注意してね」

「……えぇ」

 一瞬、矢霧波江は目を丸くした。だけどすぐにいつもの無表情に戻って、折原臨也の後を追うようにマンションを出た。
 折原臨也のマンションで一人留守番、か……。

 とりあえず、バレない程度にリビングでも漁ろうかな。




[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!