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DRRR!!夢[臨也]
 


「いだっ!!?」

 平和島静雄にデコピンされた。

「ガキが生意気なこと言ってんじゃねぇよ」

「〜〜!!!」

 痛みに耐えながらも涙が出そうな私。デコピンにしては威力が強すぎる……。

 そんな私を見て平和島静雄は、

「やっぱ俺のデコピン、そんな強くねぇよな」

 と言い、自分に向かってデコピンを何回かした。
 ……これが所謂『えむ』ってヤツなのか?

 ふと、気が付けば、いつの間にか折原臨也が居なくなっていた。

「折原臨也が消えた……」

「あ゛ぁ!!?んだと!?」

 平和島静雄は再度形相に戻り、辺りを見回した。だが、折原臨也の影は見えなかった。

「チッ……今度会った時、ブッ殺してやる!!」

 二人は仲が悪いらしい。それでいつも喧嘩しているのか……。

 折原臨也を探すのを諦めたのか、キョロキョロするのを止め、私の方を向いた。

「本当に悪かったな。今度マック奢ってやるよ」

「別にそこまで気を使わなくても大丈夫です。できれば傷の手当てをしたいんですけど……」

「ん、じゃあその辺で買うか?」

「代金だけで結構です」

「それでいいのか……?つかいくらぐらいだ?」

「500円」

「そんなんでいいのか?」

「はい。くれるのなら早く下さい」

 ぐいっと私は手の平を差し出した。一刻も早く、ここから立ち去りたかったのだ。

「……」

 仕方ないと言わんばかりの顔をしながら、平和島静雄は財布から500円玉を取ると私の手の平にのせた。

「これくらいしか出来なくて悪ィな。今度俺と臨也が喧嘩してたら、あんまり近付くんじゃねぇぞ」

「なるべく気をつけます」

「じゃあな」

 平和島静雄は手を振りながら、私の前から去った。

 気付けば、辺りは元の日常に戻っていた。それはそれでよかった。
 あ、でも頭から血が出ているのはあまりよくないかな。包帯買って帰らないと……。

 そう思って薬局に寄ろうと歩き出した瞬間、

「ふー、シズちゃん恐かったなぁw」

 と、気の抜けたような男の声がした。



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あきゅろす。
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