ふと周りを見てみると、全てのにんげんがこちらを見ていた。
……あーあ、ついに巻き込まれちゃったよ。世の中で一番関わりたくなかったのに……。
「手前……なんで、ごみ箱……」
………。
「わぁ、何この娘、面白いんだけどw」
平和島静雄が疑いの、折原臨也が好奇の、それぞれの眼差しを私に向かって送る。
当然といえば当然だろう。
だって―――
コンビニのごみ箱が
思いっ切り私にぶつかったのに、
当の私は平然と、
血を少し流しながら、
二本の足で立っているのだから。
「……だ、大丈夫か!!?」
平和島静雄の形相が一変、心配そうな眼差しをこちらに向け、近付いてきた。
「悪ィ……手前に当てるつもりは」
「ない、ですか?」
「……あぁ。本当に悪かった」
「ひとつ、言っていいですか?」
「? なんだ?」
「悪意を持って私に投げたなら、犯罪じゃないですか?」