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DRRR!!夢[臨也]
 


「ただし!!俺のコトをこれから『臨也』って呼ぶのが条件だ」

「……どうして名前ごときでそこまで執着するの?」

 今まで思っていた不思議を折原臨也に問い掛けた。すると彼は手を顎に添え悩むポーズを取った。

「んー、なんでだろうね?」

「こっちが聞いてるんだけど」

「人間ってさ、どうでもいいコトを気にするんだよ。
 友情を壊したくない。
 大切な人と永遠に結ばれたい。
 他人に信用されたい。
 別にさ、そんなコトしなくても生きていけると思わない?」

「……まぁ、一理ある」

「そんなのと一緒だよ。
 見かけだけの友情、愛、努力!!
 人間なんて関係を壊そうと思えばいくらでも壊せるんだ、小さな綻びからね!!醜い生き物だと思わない?」

 選挙前の政治家のように両手を広げ、身振り手振りで演説をするかのように、折原臨也は語った。

 そんな彼に対し私は溜息をつき、呆れた視線と共に言葉を吐き出した。

「そこまで思うのなら、どうしてにんげんが好きなの?私には理解できない」

「君にはわからない?面白いじゃないか……!!」

「にんげんの醜い姿が?」

「そうだよ。これほど面白いものはないじゃないか!!これだから俺は人間が好きだ!!大好きだ!!人、ラブ!!俺は人間を愛してる!!」

「その神経構造、どうなってんだろうね?」

「もちろん、君のことも大好きだよ。愛してる」

「にんげんとして、でしょ?」

「もちろん。だから俺は、君に人間の素晴らしさを知ってもらいたいんだ」

「嫌だね。私は逆にそれだからこそ、にんげんの醜さを懇切丁寧に教えたい所ね」

「お互い今のところ一歩も譲らないってことだね」

「この程度で変わるようなら腑抜けね」

「で、結局どうするの?俺のこと、名前で呼んでくれる?」




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あきゅろす。
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