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Lapis lazuward
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「鬼神が声をかけてきたとき、”やべぇ気づかれる”って思って、思わず蹴り上げちまったんだ」

うわー……。桜嘉得意の蹴り技か。

当たるとかなり痛いんだよな。

「それで、鬼神が”レプスか?”なんて気づいちまって」

ああ、ご愁傷様。
でも、それからの会長は目を見張るように生き生きしていたぞ。

「しかも、あいつら生徒会なんて入ってやがってさ!!!!」


ああ、総長は会長だし。
副長の俺は、副会長だし。
他の幹部クラスも、みんな生徒会に入っているな。


「なんなわけ?!!!」

それを俺に言われてもな。第一生徒会に入るには、ランキングというものがあってだな……。

「しかも、変なランキングで俺上位に入れられてるし!!超むかつく!」

ああ、その存在は知っていたか。
最新のは見ていないが、桜嘉の容姿ならば上位は当然といったところだろう。

「瑠璃の連中には追いかけられるし、会長はセクハラしてくるし!!」

会長……手が早そうだもんな。
哀れには思ってやるよ。

「もーこの学校に平穏があるとすれば、此処だけだー!」

そういって、ラグに顔を埋めて足をばたつかせている。
よっぽどストレスが溜まっていたらしい。

「たまに此処にいるから、好きなときに来るといいよ」

そういって笑うと、桜嘉は嬉しそうに

「マジでー?!うわー超嬉しい!!俺アンタ大好き!!!」

と力強く抱きついてきた。

勢いが、つき過ぎた抱擁だったため、俺が支えきれずに押しつぶされる形になり
仰向けになった俺の上に桜嘉が乗っかっていた。


「ん〜俺、アンタ好きだなぁ……」


寝言なのか、だんだんと重くなってきた桜嘉を起こさないように気をつけながら
近くにあったクッションに頭を移し、毛布をかけて寝かせた。

ふぅ・・・・・・。

休憩しに来たにも関わらず、思わぬ収穫物ができてしまった。

さて、どうしようか。
会長に献上するのは、当然だが、嫌がる桜嘉を無理矢理俺が連れていけるだろうか。

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