Lapis lazuward
08
「お前が大事にしていた副長をわざわざ違う学校にするわけないと思っていたら
やっぱりそうだったんだな。容姿を変えて隠していやがったんだな?!」
いや、容姿はこっちの方が素だっての。
わざと変装していたというよりも、コスプレ感覚のお遊びだったんだけどな……。
まあ、他に家のこととかあったし。
「それはこっちの台詞だろう。わざわざレプスに変な鬘と眼鏡を付けさせやがって
レプスに可愛らしさが損なわれたら、この世の美の価値がなくなるぞ?!」
なんだそりゃ。
我が会長ながら、言っていることがむちゃくちゃだ。
なんて会長に飽きれていたら、キョウの腕が背に緩やかに回され前から抱きしめられた。
「白竜は、俺のものにする。もうお前らの好きにはさせない」
おー格好いいじゃねぇか。まるで、あれだな。愛の告白的な……。
……。
いや、まさに愛の告白だろう。
冗談じゃねぇ!
俺は、こんなエロ変態になんて捕まりたくないっての!
「会長、助け……」
最後まで言えなかったのは、そこに居ないはずの人間がいたからだ。
だってそうだろう?”俺”は此処にいるのだから。
「白竜!!!」
――なんで……。
驚いた俺と、歓喜する夾。
そう目の前には、白銀の短髪に黒のつなぎを着た”白竜”がいた。
少し、背は高く思えるが、つなぎのボディラインがハッキリと出ない
構造が功を奏し本物のように思えた。
目にはカラーコンタクトでも入れているのか、俺と同じ藍色の目だった。
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