短編小説
ぺろ祭A
どうしてこんなことになっているのか。
眼下には、俺の剥き出しになった下半身と、高野さんが足の甲にキスを落としている。
チュ、チュ、と軽く吸い付くように音を立てて、何回も何回も。
普段、仕事場ではあんなに怒ってばかりの人が、俺に跪いてこんな風になっているなんて。
何故か俺が恥ずかしくなって掌で顔を覆うと、高野さんの顔がスッと離れていく。
? 何で…?
「あ、あの…どう、したんですか…」
「ちょっと待ってろ」
「え?あの」
「そのまま、顔隠してろ」
「?…」
あまり良い予感はしないものの、そのままで待つことしばし。
自室から何かを持ってきたらしい高野さんが
「このままだと尻、冷えるから。腰上げろ」
「へ…?」
「履かせてやる」
「あ、ありがとうございます…」
てっきり、下着か何かだと思っていた俺。言われるがままに腰を上げ、たのだが…。
……
なんでこんなにふわふわしている感触なんだ。
なんで腰の脇で下着が結ばれているんだ。
おそるおそる目を開け確認する。
たしかに、たしかにこれは下着。だけど…。
「高野さん、これって…」
「紐パン。お前に似合うと思って買っといた」
「ば、馬鹿云ってんじゃないですよっ!!これ女の人用じゃないですかっ。なんでこんなの俺が履かなきゃなんないんだよ!」
俺が履いているのは、赤いレースの付いた透け素材の女性用下着だ。ご丁寧にも、最低限隠すところ以外は紐で出来ていて腰で結ばれている。
「お前色白いし、似合うと思って…」
「そんな事っ…」
抗議の口を抑えたのは、高野さんの視線があまりにも怖かったから。
なんというか、こう、すっごいいやらしくニタニタとしていて、反抗なんてしようものなら何されるかわからない。と本能が赤信号を出していた。
何も言わなくなった俺に機嫌を良くしたのか、腿をさすりながら顔をまた足に落として
べろりと足の甲を舐めた。
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続きます(;・∀・)
赤い下着…赤い下着…どんな顔で買ったんだろ…通販かな…。
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