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2次創作
巡り巡って1
『幸せの色ってどんな色なのかな・・・?

紅、蒼、緑・・・・虹色??

温かくて・・くすぐったくて・・・

安心する不思議なもの・・・

暗い闇を照らして、私を外の世界に連れ戻してくれた・・・・

今はまだよく分からない・・・

だけど、立ち止まらないで答えを見つけたいの・・

私の名前は、フランドール・スカーレット・・・』


###########

朝の陽ざしが差し込む時間・・・

いつもと変わらない日が始まりを告げる。

「ふみゅ〜〜もう朝なの・・・?」

眠たい目を擦りながら1つ大きなあくびをした

小鳥がせわしなく朝の挨拶をしている・・・

いつもと同じ光景・・・

「う〜ん・・・よく寝た!」

いつもと変わらないというのは不思議な感じ・・・

そして、隣には大好きな人が・・・・

「おはよう!!おねえさま・・」

満面の笑みで言った・・・

しかし、答えてくれることはない・・・

「今日もいいお天気だよ・・・」

いつもと同じやりとり・・・

いつも通り起きないおねえさま・・

「あっ・・・そうだ、お花の水を変えてこないと・・・」

私は、花瓶を持って部屋を後にした・・・

花瓶の水は毎日取り換えている・・・

中の花はしおれかけているけれど・・・・

いつもと同じこと・・・違うのは、花瓶の花が無常にも月日の経過を物語っていることだけ・・・

“たぷたぷ”と音を立ててぎこちない足取りで部屋に戻る・・

「うわっ・・・ちょっ・・こっちじゃないったら・・!!」

花瓶の水が私に逆らおうとする・・・

「きゃっ・・・・」

私の努力は敵わず床をびしょびしょに・・・・

「あれっ・・・・??」

私の手を離れた花瓶は、床に落ちてはなかった・・

「大丈夫ですか??」

顔を上げると咲夜が立っていた

「咲夜・・・ありがとう・・・」

安堵の表情を浮かべたら、咲夜は心配そうな顔をしていた

「私に言ってくだされば、代わりにやりましたのに・・・」

私はうつむいてしまった・・・

「ごめんなさい・・・どうしても、自分でやりたかったの・・・」

目線を下にしていると、咲夜は優しく頭を撫でてくれた・・・

「わかりました・・・その代わり、フラン様のお手伝いはさせてもらえますか・・・?」

咲夜は柔らかく笑って、私と目線を合わせた

「ぅん・・・お願いする・・・・」

照れ臭くて上手く笑えなかったけど・・・うれしかった

「かしこまりました・・これはどこへ持って行けばいいですか・・?」

「おねえさまのお部屋にお願い・・・」

私と咲夜は一緒におねえさまの部屋まで行った。

「おはようございます、お嬢様・・・・」

やはり、返事はない

「しょうがないよね・・・あんなことがあったんだから・・・・」

あの日から、半年は経とうとしている・・

おねえさまは自らの身を挺して私を助けてくれた

その後遺症として眠り続けている・・・

まるで100年・・・200年も目覚めないように・・・

「しかし、相変わらず幸せそうですね・・・」

それでも唯一の救いは、おねえさまの顔が幸せそうなこと・・・

どんな夢をみているのかな・・・??

「うんっ・・・・ホントにね・・・」

私はただ肯くしかなかった

咲夜は花瓶を置いて、この部屋を出ようとした

「フラン様、そろそろ朝食の時間ですよ・・・」

咲夜の声がなんだか悲しそうに聴こえた

「今行く・・・」

私もこの部屋を後にした。


####

大広間に着くと、パチュリーが座っているのが見えた

「おはようパチュリー・・・!!」

パチュリーは怪訝(けげん)そうな顔をしている・・・

朝に弱いのかな??

「おはよう・・・フラン・・」

声は普通で、いつもと同じだ

「よく眠れた・・・?」

「うん・・・ちょっと寝すぎちゃった・・・」

ちょっと恥ずかしくなる・・・

「まだ、レミィと一緒に寝てるの・・・?」

パチュリーは“くすっ”と笑って訪ねた

「そのっ・・・・だって・・・おねえさまと一緒にいたいんだもの・・!!」

自分でも顔が紅いのが分かる

「まったく・・・しょうがない子ね・・・」

パチュリーはやれやれといった感じで、笑った

朝の和やかな雰囲気を醸し出しているかのように見えた・・・・

「どうしたの・・?パチュリー・・・」

「えっ・・・何が・・??」

「なんだか、いつものパチュリーじゃないかなって・・・」

パチュリーはいつも通り、ただただ笑っていただけだったが・・・

私には何かあると思った・・・勘だけど!!

すると、パチュリーはまた“くすっ”と笑った

「何・・・?」

私が不思議そうに尋ねると

「あなたとレミィはよく似ているわ・・・やっぱり姉妹だからかしら・・・」

私は、どういうことか分からず、首を傾げた

「ごめんなさい・・・あなたとレミィには隠し事はできないわね・・」

パチュリーは、急に真剣な顔になった

「フラン・・レミィはどう・・・?」

「えっと・・・まだ眠っているけど・・・」

最後だけ、声が小さくなった

「じつは、レミィのことなんだけど・・・」

パチュリーの口調が鈍くなってきた

「おねえさまが・・どうしたの!!!」

私は、気がつかないうちに身を乗り出していた。

パチュリーは重たい口を開いた

「レミィは、もう目覚めないかもしれない・・・・」

パチュリーの言葉の意味が分からなかった

「目覚めないって・・・もう起きないの・・・?」

パチュリーは何も言わない

私は、心の整理ができない

いつもと同じような日々・・

平穏な日常・・でも、時間は進み、毎日は変化で満ちている

神様のいたずらなのか・・・?

運命なのか・・・?



今、平穏な日常が終わりを告げた・・・

To be continued


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