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2次創作
終わらない夜2
『私は、朝が嫌いだ。

朝は、夢の終わりを告げ、すべてのものを曝(さら)け出してしまう。

現実の醜さ、自分の居場所のなさを突き付けられているような気がする。

このまま、夢の世界で甘い物語を奏で、夢の世界で過ごすのも悪くないと思う。

だが、現実は甘くはない、今日も又、朝日が昇る・・・』




パチュリーの話を聞いた後、私の体を支配していたのは、疲労感だった。

泣き疲れたせいではない、ここに来る人間に対する恐怖心とフランを失った時の絶望が、私の心には、重すぎたからだ。

気がつくとベッドの上にいて、眠りに落ちようとしていた。

現実の重圧が、私を苦しめる・・ただ、逃げたくて泣きたかった・・・


#######


「・・さ・・・ま・・・様・・」

何かが聞こえる、どこかで聞いたことのある声だ。誰だろう?

「もうっっお寝坊さんだなっ、て〜〜〜い!!!!」

気がつくと、ベッドの毛布ごと床に引きずり落とされていた。

「ちょっ・・・痛い・・何するのよ!!!」

私は、怒って毛布を払いのけた、すると・・・・

「おはよう、お姉さま!でも、少し遅いですよ〜〜」

私は、自分の目を疑った!なぜなら、金の髪で紅いワンピースの太陽のような少女が目の前にいたからだ。

「フ、ラ、ンなの・・?」

「まったく〜まだ寝惚てるの?フランドールだよ!!」

私は、言葉がでなかった、気がつくとフランを抱きしめていた。

「フランなのね・・・よかったっ・・元に戻ったのね・・・!!」

「どうしたの?変なお姉さま〜」

フランは、少し苦しそうに首を傾げた。

しばらくして、私達は久しぶりに一緒に朝食を摂った。

「お姉さま、後で外に行こうよ!!お庭のリンゴの木に実がなったんだよ!!」

明るいフラン、元気で甘えん坊で可愛い私の妹

「リンゴの木?何の事・・・?」

私は、首を傾げた、この屋敷には、リンゴの木などない。

そういえば、屋敷の内装が変わっている。

咲夜がやったのかしら?

「も〜う、一緒に、リンゴの世話をしたでしょ!」

何がなんだか分からなかった、でも、今は、フランがいるからいいわよね・・・


ズキッ・・・・

胸に何かが閊(つか)えたような気がしたが、気のせいよね?

「お姉さま〜はやく〜!!」

言われるがままに、フランに手をひかれて庭まできた。

それにしてもここは、どこだろう?

私が住んでいる紅魔館ではない。

だけれど、まったく見覚えのないわけではない。

どこだろう?

「ほら見て、実があるでしょう、2つも!」

「ほんとね。早く大きくなるといいわね」

そんなことより、今は、フランとの時間を楽しもう

「右側のほうが私のだよ!」

「あら?フランは隣の小さいほうでしょ?」

「違うよ〜右側の大きいほうだよ〜!」

ほっぺたをぷく〜と膨らませてフランが言った。

「ふふっフランは可愛いわね!」

そう言いながら、フランの頭を撫でた。

「あ〜わざと意地悪したんですね、お姉さま。」

フランが上目遣いでみてくる。

本当に可愛い。

思わず抱きしめたくなるほど。

「ちょっお姉さま〜恥ずかしいよ〜〜!」

気がついたら抱きしめていたみたい。

フランは、真っ赤になって向こうをむいてしまった。

「ごめんねフラン。お願いこっちを向いて」

そういって、手をとると、フランにいきなり抱き付かれた。

「えっ・・・何・・!?」

「さっきのお返しですよお姉さま!」

そう言って、また太陽のような笑顔をみせてくれた。

しばらくして、手を繋いで屋敷に帰った。

なんて幸せなんだろう!ずっとここにフランと一緒にいたい

私は幸せだった幸せすぎた。

だから、運命の歯車が軋(きし)む音に気がつかなかったのかもしれない。





そう、後に起こる悲劇に・・・・





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あきゅろす。
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