2次創作
巡り巡って2
『泣いたら強くなれる・・・?
涙と一緒に悲しいのも流れて行く・・・?
いやなことも考えなくていいの・・・?
いやな言葉も聞かなくていいの・・・?
泣いたら疲れて眠くなってきちゃった・・・
おやすみなさい私・・・おやすみなさい世界・・・
さよならいやなこと・・
朝までは誰にも邪魔されない・・私だけの世界・・・』
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「おねえさまが目覚めないってどういうこと・・・?」
朝の穏やかな旋律がかき消された・・・
「厳密にいえば、目が覚めない訳じゃないわ・・・・」
「どういうこと・・・!?」
パチュリーの言っている意味が分からなかった・・・
「今、レミィの周りだけ時間の流れが止まっているの・・弱い力だけど、レミィの意識に誰かが干渉している・・・ただ・・・・・」
パチュリーの言葉が止まった
「ただ・・・何・??」
「レミィ自身もその力の干渉を受け入れているみたいなの・・・そうでなければレミィほどの力の持ち主があんな弱い力に影響を受けるはずがない・・・」
よく分からなかったけど・・・
誰かがおねえさまの目が覚めるのを邪魔しているみたい・・・
誰が・・・?何のために・・・?
「元には戻せないの・・・・!!?」
気持ちばかりが焦る・・・
「今のところ最善の手段はないわ・・・私の術でその力を取り除くことはできるけど・・・
レミィの意識がその力と共存しているから、レミィの意識に影響をあたえるかもしれない・・・」
深刻そうにパチュリーは言った・・・
「影響って何・・・?」
恐る恐る聞いてみた・・・
「前のレミィに戻らないかもしれない・・・」
「それって・・・・」
「人格が変ってしまったり・・・記憶を無くしてしまったり・・・あるいは、永遠に目覚めないかもしれない・・・」
私を救ってくれた人・・・
いつも笑いかけてくれた・・・
私が闇に囚われた時、手を引いて光まで導いてくれた・・・私の大切な人・・・
「いやだ!!おねえさまが変ってしまうなんて・・・」
私達はいつも一緒だった、あの時もずっと一緒にいると約束した・・・
それに、おねえさまから私に伝えたいことをまだ聞いてない・・・
全部消えるの・・・なくなっちゃうの・・・?
「何とかならないの・・・」
涙をこらえてその言葉だけをしぼりだす
「今、考えられる望みは2つ・・・1つは、奇跡を待ってレミィが自然に目覚めるのを待つ・・・2つ目は、少し危険だけど・・・○○○○○・・・・・・」
しばし沈黙が続いた・・・
「本当にそんなことができるの・・・・!!?」
パチュリーの言っていることが信じられなかった・・・
「あくまで可能性の1つよ・・・リスクが大きすぎるし・・・」
確かに危険は大きい・・・
だけど・・・
「私がやる!!!おねえさまを助けられるんでしょ・・・?」
私とは対照的にパチュリーはあまり乗る気ではないらしい・・・
「あなたも目覚めなくなる可能性もあるわ・・!!」
この方法は私自身も危険にさらされるらしい
「パチュリー・・・あのね・・・」
私は穏やかに笑って続けた・・・
「おねえさまは私を助けてくれたの・・・私を護ってくれたの・・・私の心が戻ったのもおねえさまのおかげ・・・それに、おねえさまが眠ったままなのは私のせいだもの・・・」
私は少しうつむいた
「だから・・・今度は私がおねえさまを助けたいの!!!!」
可能性とか、危険だとか、よく分かんないけどおねえさまを助けたい・・・
その気持ちだけはホンモノ・・・・
「フラン・・・無茶をするのね・・・」
パチュリーは悲しげな眼をしてる・・・少しだけ心が痛む
“ポムッ”
「へっ・・・・」
突然パチュリーが頭を撫でてきた・・・
「あなた達姉妹はホントに困った子達ね・・・ホントにそっくり・・・」
パチュリーは柔らかく笑っていた・・・
頭がくすぐったい・・・
「分かったわ・・・あなたに覚悟があるなら、協力するわ・・・」
「ありがとっ・・・パチュリー・・・・」
なんだか、なんとかなりそうな気がしてきた・・・
それに、おねえさまが私の立場だとしたら、絶対に助けに来てくれると思った
私達姉妹は似てるのかな・・・?少しだけ照れ臭かったけど、うれしかった・・・
「じゃあ、今夜にでも試してみましょうか・・・・?今夜は満月だしね・・・・」
不安がない訳じゃないけど・・・大丈夫!!!
朝の風に髪をなびかせ、1人の女の子が決意する・・・
運命はどちらに味方するのか・・・?
レミリアは目を覚ますのか・・・?
そのすべてを知るのは冷酷な事実だけだった・・・
To be continued
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