愛とプライドが絡みあう
ばーか、ばーか。わたしがそういうと先生はいらっとした顔でわたしを見下ろした。ああ悔しい。せんせいのほうが遥かに身長が大きいし、それにわたしは座っているのでわたしはこの人を見下ろすことなどできない。せんせいの顔を見上げながら、またばかと言ってやった。
「なまえ!ちゃんさあ、なにがそんなに不満なわけ?」
俺はばかじゃないと言わんとばかりにわたしを見下ろすせんせいに、またわたしは腹が立った。なにが不満ですかって?あなたの存在に決まっているでしょう、他になにがあるの。わたしはもう帰ろうと思い立ち上がったが、せんせいの横を通る際にセーラー服のスカートの裾をつかまれた。
「あ、セクハラ」
「ちげーよ、おまえのパンツなんて見たくないからね先生は」
「うそ、見たいくせに」
「いや見たいけどさ…いやいやいや嘘だからね、なにひいてんだよ」
「…あの、わたし帰りたいんですけど」
「ばかって言っといてそれはないんじゃないの」
はあ、わたしは溜息をしてまた席についた。ああ憎たらしい、わたしを見下ろすその顔を殴ってやりたいと思った。
「ばかってなにが?」
「…だから、せんせいが」
「何故」
せんせいが、わたしに気のあるような態度をとるからよ。からかうのは止めてくださいね。と、わたしが笑顔で言うとせんせいは目を丸くして黙り込み、1分くらい沈黙が続いたあとにわたしの前にしゃがみ込んだ。あ、わたし見下ろしてる、せんせいを。
「ばかはお前だろーが」
「は、うざいんだけど」
「わかった、はいはい、言うから待っとけ」
「言うって、なにを」
「…照れるなよこのやろー」
愛とプライドが絡み合う
アイツは「すきです、付き合ってください」とわたしを見上げて言った
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まえつぎ
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