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お題小説
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夕刻―――。

2人の男女が仲良く家路へと足を進めていた。学校から家までの風景は、ほぼ田んぼである。

2人の通う高校―――梢弥良(ちょうみりょう)高校は田舎にあり割と静かな場所に建てられていた。

彼らの名前は、女の方が『卵田マヨネーズ』。男の方が『葵山わさび』である。


「それでね。今日困ってたら、またからマヨが助けてくれたんだ」

今日の出来事を、隣を歩くわさびに話す。これはマヨにとって日課となっている。

わさびはなかなか自分のことを話さず、黙ってきいているのがほとんどだ。

「お前って、いつもからマヨさんの話ばっかだよな」
「そうかな?.....からマヨはしっかり者だからね。ついつい話したくなるの」

別に自分がさぼり魔なわけではないのだ。ただ人より、事を進めるペースが遅いのだ。



今日あった委員会で、プリントを分類していたのだが。それがあまりにも遅かったので、先輩に注意されてしまったのだ。

そこで彼女を助けたのが、従兄のからマヨだったのだ。

「マヨ。また注意されたのか?これは俺がやっといてあげる」
「え、でも....、」
「いいから。マヨは帰りな」

マヨの目の前にある、大量のプリントを取ると、からマヨは優しく彼女に言った。

彼はしっかり者で仕事も完璧。皆からの信頼がかなり厚いのである。

そんな、からマヨにいつも助けられているのだ。

彼が優しいのは、マヨだけにではない。皆に優しいのだ。


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