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お題小説



突然、右側から1台の車が突っ込んできたのだ。



一瞬の出来事だった。



しかし、全てがスローモーションのように過ぎていった感じがした。


右側にいた琉希の姿が車と共に前方へと移動していた。


琉希がお気に入りだと言っていた、羊のストラップが血だまりのなかへと消えていく。


―――奏多の耳に響いたのは、誰かの叫ぶ声。



「―――――――!」



否、
それは自分のものであった。








―――あの時、眼鏡を取りに戻っていたら?


―――あの時、自分が右側を歩いていたら?










だから。
だから、願ったのだ。



















―――時間が戻れば、と。




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あきゅろす。
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