OGRE 4 「アノ時、殺サナカッタダケ感謝シロ。ツマリ、オ前ハ私ニ『借リ』ガアルトイウワケダ」 にやり、と嘲笑する影。 「頼んだ覚えはない!」 チーナは怒号を吐き捨て、その場から立ち去ろうと飛び上がる体勢に入った。 だが、影は彼女を逃がさないとして、すばやく腕を掴んだ。 「離せ」 「少シ言イ方ガ悪カッタ...、謝ル。―――ちーなニハ分カラナイダロウガ、萩ノ心ノ中ハ真ッ暗ダ。イキナリ友トノ信頼ガ消エテシマッタカラナ。ダカラ、萩ノ力ニナッテクレ。頼ム」 影はチーナに頭を下げた。 こうしないとチーナは話を聞いてくれない、と影は思った。互いにプライドが高いところがある。 どちらかが折れないと、まともに話をことはできないだろう。 「....分かった」 チーナの返答を聞き、勢いよく顔を上げた。 「デハ、頼ムゾ」 この言葉を最後に、影は萩に戻った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |