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OGRE


「アノ時、殺サナカッタダケ感謝シロ。ツマリ、オ前ハ私ニ『借リ』ガアルトイウワケダ」
にやり、と嘲笑する影。


「頼んだ覚えはない!」
チーナは怒号を吐き捨て、その場から立ち去ろうと飛び上がる体勢に入った。

だが、影は彼女を逃がさないとして、すばやく腕を掴んだ。


「離せ」

「少シ言イ方ガ悪カッタ...、謝ル。―――ちーなニハ分カラナイダロウガ、萩ノ心ノ中ハ真ッ暗ダ。イキナリ友トノ信頼ガ消エテシマッタカラナ。ダカラ、萩ノ力ニナッテクレ。頼ム」

影はチーナに頭を下げた。


こうしないとチーナは話を聞いてくれない、と影は思った。互いにプライドが高いところがある。

どちらかが折れないと、まともに話をことはできないだろう。


「....分かった」


チーナの返答を聞き、勢いよく顔を上げた。


「デハ、頼ムゾ」
この言葉を最後に、影は萩に戻った。



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