OGRE 2 私が生まれると分かるように、特殊な鈴を持たせてある。 普通に振っただけでは音は鳴らないが、私が生まれると鳴るものだ。 それは、たった1鳴りしかしない、と作った者が言っていた。 絶対に聞き逃してはならないのだ。 あとは探すだけ。 いつ、一体どこで生まれるかは私には選べない。 前の時――希亜の時は誰にも会わなかった。仲間がいなかった。 それに短い命だった。 萩のように意識はハッキリとしていなかったが、確かに生まれた、という感じはあった。 希亜は優れた者だった。 今回の萩は幸せすきだ...。 「オーイ、萩!...ハギ?」 呼びかけてみるが返事がない。 どうやら何かに集中しているようだ。 本当は自分から萩に伝えなければならなかった。 しかし、甘やかしてはいけないと決めたのだ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |