雨のち晴れ。
G
そろそろ本気で進路を考えなければならないのに、いまだ霧人には志望校の事は言っていない。
霧人も何も言ってこない。
「千紗、どうした?疲れたか?」
「ううん、大丈夫、大丈夫!心配しないで。何ともないから」
「そうか。あ、明日休みだろ。たまには遊びに行くか?毎日勉強ばかりで疲れたろ?」
行きたい!
でも…霧人は私を気遣ってるだけなのかもしれない。
私の心を読んだのか、霧人はこう言った。
「大丈夫だよ。たまには息抜きも必要だろ。どこ行きたい?」
やった。
久しぶりの勉強以外のデートだ。
「わーい。えっとね、遊園地行きたい!」
素直に喜ぶ。
「くす…」
あ、霧人に笑われた。
「げんきんなやつだな、千紗は。いいよ、遊園地」
明日が楽しみだ。
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