雨のち晴れ。
F秋
秋、私と霧人は放課後、市立図書館に来ていた。
他にも学生らしき人たちの姿。
図書館は静かで、聞こえる音は本をめくる音と、ペンを走らせる音だけ。
私も霧人もそれぞれの勉強をしている。
先日やった実力テストはほんの少し成績が良かったものの、まだまだ志望校への偏差値には程遠い。
「はあ…」
ついついため息が出てしまう。
「千紗?大丈夫か?飽きてきた?そろそろ帰ろうか」
私を気遣って、霧人は参考書を片付け始める。
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