神無月鎮魂祭(突発短編)
クリスマス(翼刃バイトシリーズ)※いろいろ注意
「なかなか似合ってるじゃないか」
店長は感心したように翼刃を見て言った。
翼刃は納得いかないといった顔で視線を反らす。
周りには他の従業員たちが好奇の目で翼刃を見ていた。
「ああ、似合ってるぞ、翼刃」
そう言うのは荒木で、彼は翼刃の姿を見て笑い堪えている。
翼刃は嫌そうに眉を寄せる。
「仕方ないだろ?じゃんけんで負けたんだから」
荒木は尚も笑いを堪えていて。
そんな翼刃はクリスマスに因んでサンタの格好をしている。
ただのサンタならまだしも、それは女物のミニのワンピースである。
翼刃は膨れっ面で、笑う荒木を睨んだ。
「そんな顔するなって。せっかくの可愛い格好が台なしだぞ?」
「ま、頑張ってそれで客寄せしてよ」
そう言うと、店長は楽しそうに店の奥に去って行った。
その日はクリスマスで、昼間からたくさんの客が入った。
「翼刃くんのおかげでいつもよりたくさんお客さん入ったよ。ご苦労さん」
店長は翼刃を労って言葉をかけ去って行った。
翼刃はすぐに着替えて、帰りにクリスマスケーキを買い、待っている人達のために足早に帰って行った。
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