[携帯モード] [URL送信]

神無月鎮魂祭(突発短編)
ハロウィン(翼刃バイトシリーズ)※いろいろ注意
翼刃は今、絶頂に機嫌が悪い。
何故毎度毎度自分ばかりがこんな格好をしなくてはならないのか。
周りを見て、他の店員やバイトの同僚たちの格好を見て、翼刃は苛立ちと情けなさで盛大な溜め息を吐いた。
今日はハロウィン。
店ではスタッフがハロウィンの仮装衣装で接客をする事になり、それぞれドラキュラやお化け、狼男、ミイラなどの衣装に身を包む中、翼刃だけが魔女。しかもミニのスカートの衣装である。ニーハイソックスで絶対領域も際どい。
「何でいつも俺だけ…」
仏頂面でぶつぶつ呟いている所に、ヴァンパイア姿の荒木と店長が翼刃に声をかけてきた。
「まぁまぁ、翼刃くん。前のイベントの時から翼刃くんの仮装が人気でね。客入りが良いんだよ。」
「ホラ、お前細いからさ、似合うんだよ。俺らみたいのが着たらゴツくてキモいだけだろ?」
フォローになっていないフォローで荒木は翼刃を宥める。
「俺が着てもキモいだけです!」
「お前…全然わかってないなぁ。自覚ない?」
翼刃はぶーたれていて、ホールに出るのを拒む。
「翼刃くん、今日頑張ったら特別ご褒美あげるから、今日だけ我慢してくれないかな?」
店長の説得により、翼刃は渋々仕事をする事になるのであった。

[*前へ][次へ#]

10/12ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!