キミだけを抱きしめたくて
2
Ep.2「悪夢」
トトとの数通、メールのやりとりを終え、ベッドに倒れ込む直之。
表情はにこやかだ。
そして気付けば、眠りの世界に居た。
『…忘れるの?』
「なに…を…?」
『自分の信じたモノを信じなさい』
「誰だ?!」
『守りたいのならば、諦めてはならない』
「どこにいる!?」
『あなたは…』
「おまえは…」
『誰なんだ?』
「誰なんだ!」
「っは…」
部屋の灯りは点いたままだ。
「…また…か」
何かを得たり、何かを考えながら眠ると必ず、悪夢に襲われる…
暗闇の中で声がする…
1人ではない。
額に手を持って行くと冷や汗だろうか、濡れていた。
タオルで拭い、ゆっくりスポーツドリンクを飲む。
「はぁ…」
一呼吸つき、ふと時計を見る。
「…ッゲ、もう3時じゃねぇか」
直之は急いで布団に潜った。
今度は悪夢に襲われないように祈りながら…
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