フェアリー隊 外伝1 5 フレイは国防省を後にし、街を歩いていた。 首都の主要道路、ウェスタン通り。 ここはいつも車と人で混んでいる。 しかし、角を一つ曲がるとそこはスラム街だった。 っと、その時人とぶつかった。 「きゃ」 「おっと…」 相手が転けそうだったので、腕を掴みバランスを取った。 「大丈夫ですか?」 見ると可愛らしい少女とも女性とも言えない子だった。 「待て!」 「追われてるのか?」 彼女が来た方を見るといかにも不良と言える輩が走ってきていた。 「あ…はい」 「何かしたの?」 今度は彼女を見ながら言った。 「いえ…肩が当たって…」 フレイは納得し、わかったとだけ言って前に出た。 「なんだ?おまえ」 「見てわからないか?軍人だよ」 「軍人が俺達に何の用だよ」 「君、まだ学生だろ?帰って勉強でもしたらどうだ?」 「っな…」 「君は…そろそろ自立すべきだ。母親の言いなりは卒業したまえ。」 「なにを…」 不良達は標的をフレイに代えつつあった。 っが、その時 「おめぇら軍人さん相手になにやっとるんじゃ!」 後ろから来たのは老人だった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |