フェアリー隊 外伝1 9 「…無人機の開発ですよ。」 「無人機?!」 伊波が驚きを口にするが手で制し、告げる。 「…なるほど、わかりました。では、これで」 席を立つと、大統領側から手を差し伸べられた。 ノンはそれに応じ握手を交わす。 そして、退室していくのに続き、こちらも部屋を出る。 っと、基地指令や少将が居なくなるのを見計らっていたのか、振り返り話しかけられた。 「本当は反対なのだが、貴殿方の安全を保証するためには仕方がないのですよ。」 そう言われてノンは柔らかく答える。 「いえ…私共を受け入れてくださったのですから。 お気になさらずに」 「そうは言うが…」 「大丈夫です。任せてください」 そう言うと、大統領は微笑み、「頼りにしてるよ」と肩を叩きその場を後にした。 一方、ノンは病室に戻り提出書類の製作に取り掛かろうとしていたのだがそこには伊波が先回りしていた。 「っで?頭のキレる優友さんの描くシナリオをお聞かせ願おうか」 っとノンは手をヒラヒラとさせながら「まったく」と呟いた。 どうやら、“演技”は完全に見抜かれていたようだ。 [*前へ] [戻る] |