小説 フェアリー隊 9 「さて、来て早々で済まないが、話はこれぐらいで良いかな?」 「はい。後の事はいつも通りで?」 「あぁ、構わない。 君に一任する。」 「ありがとうございます。」 そう言うと国王は席を立つ。 っと、扉の前で振り返り… 「麻衣くん、元気そうで良かった」 「?ありがとうございます」 僅かに微笑みながらそれだけ言うと部屋を出ていった。 「ねぇ、お兄ちゃん。 私、王様に会ったことなんかあったっけ?」 「…あぁ、あるよ。」 「?…そか」 麻衣は首をかしげながら思い出そうとする。 っとそんな麻衣の頭にポンッと手を置く優友。 「さて、用事も終わったことだし、帰ろうか。」 「私、少し街を見て帰りたい!」 「お前なぁ…一応仕事で来てるんだぞ?」 「あら、いいじゃない。 本国は久しぶりでしょ?」 「おい、由貴まで…」 「さて、麻衣さんは何処に行きたい?」 「っあ、私アンティークショップに行きたい!」 「あら、丁度近くにあるわよ?」 そう話ながら二人は部屋を出ていく。 「って、置いていくなよ!」 慌てて優友も部屋を飛び出した。 [*前へ][次へ#] [戻る] |