小説 フェアリー隊
3
「でも、それだと首都防衛が!」
っとリョウスケから反対の声が上がる。
『俺達の目的は首都防衛ではなく、テロやその他、世界戦争の抑止が目的だ。』
「っ…」
リョウスケの唇を噛む顔を重盛は見ているが言葉を続ける。
『だからと言って、見過ごすわけにも行かない。
首都防衛は既存の部隊に任せて、君たちはヴァンシー周回上の首都通過時、哨戒任務を担当。
各隊、交代で北半球の警戒を。』
「…了解」
『敵はどこから出現するか分からない。警戒を怠るな。
戦闘になった際は速やかにエマージェンシー体勢に移行せよ。』
「了解。」
っと加賀が応える。
「ローテーションの順番はシルフ、アドラー、クロノス、アヴェンジャーで行う。
シルフ隊は速やかに出撃準備!
他の隊は整備、補給を行いスクランブル要員として待機」
「了解!」
『加賀』
画面越しに指示を飛ばす加賀を見ていた重盛が呼び掛ける。
『エマージェンシーの際は現場の状況を把握し、指示が出せないと思ったら現場に任せろ。下手な指示を出せば、現場が混乱する。』
「了解です。」
ふと、伊波が陵に隣に立ち、インカムを取った。
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