小説 フェアリー隊 4 迷路のような廊下を抜け外に出た俺達 「さぁ〜て、お兄ちゃん 街、見て回っていい?」 「良いけど、時間には戻ってこいよ」 「は〜い」 「元気のいい妹さんですね」 「全くだ。君も好きにしててくれ」 「はい。隊長」 そう告げると由貴も徐に階段を降り始める 「…久しぶりだな…この街も」 「すみません」 階段を降りようとしたその時、後ろから声をかけられた 「あなたがフェアリー隊隊長ですか?」 「あぁ、そうだが」 いかにも研究員と言わんばかりの面構え… ご丁寧に眼鏡までつけていたりする 「俺はジョン・アクイラ 開発部の者なんだが」 開発部の人間が俺を引き留める理由は一つ…… 「…無人機の事か?」 フェアリーの入隊以来、ずっと言われ続けている事─無人機運用─ 「あぁ、いつ実戦投入してくれるんだ?」 「あんた…会議に出てなかったのか?」 「いいや、出てたが?」 「ならわかるよな?いまどれだけ危険な状態か」 「………」 「新しい機体がどうの言っている暇はないんだ 悪いがここまでだ」 「クッ……」 「…だが、近いうちに使わしてもらうよ」 (無人機にはあまり良い印象がないんだ…すまないな だが、後に使うことになるさ…) [*前へ][次へ#] [戻る] |