小説 フェアリー隊 3 軽く飛ばして帰ってきた優友だったが、ワイバーンの格納庫前には仁王立ちした由貴が待っていた。 「…あの〜どいて頂けませんか?車が入れないんですが…」 わざとらしく下から出てみる優友。 見るからに不機嫌そうな由貴を相手にするときも実は久しい。 「…もう!これだからこっちは…」 っとため息を一つついて助手席に乗る。 「ほんと、モテますね!」 不機嫌そうに言う。 「そんなつもりじゃないって。それよりほら、準備は出来たのか?」 膨れていた頬を萎ませて、一息付き 「遊びに行く訳じゃないんですから。大丈夫ですよ。」 っと、丁度麻衣が少し鮮やかなドレスを来て現れた。 「お兄ちゃん?なんで私はドレスの?!」 …どうやらこちらも不機嫌なようだ。 「仕方がないだろ?フリージアの軍服を来ていくわくには行かないんだから。 ほら、準備が出来てるなら行くぞ?」 そう言ってトランクを開けて荷物を積む。 「さて、行こうか。」 麻衣が乗り込むと、優友は静かに扉を閉め、ゆっくりと車を発進させた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |