小説 フェアリー隊 8 着艦を果たした重盛はブリッジで通信をしていた。 「なるほど…それでお前達がこんなところまで来てたのか…」 経緯はこうだ。 世界規模で謎の航空機による同時攻撃が行われ、それは南半球のスフィア王国も例外ではなかった。 このため、スフィア王国は他国の侵略の可能性も考慮し、防衛体勢を戦時中のものへに以降。 北部防衛を担当する第1航空団に所属するヴォルフと舞は哨戒任務に出ていたのだ。 ちなみに、ヴォルフが喧嘩を売ってきたのは、暇潰しだそうだ。 (当たれば死んでいたが…) 戦時統制に入ったのは良いが強敵に巡り会えず、飢えていた所に居合わせた、と言うわけだ。 『お喋りはこのくらいにして、そろそろ基地に着くわよ。』 「あぁ、分かってる。」 雲の切れ間から見えるのはコペルニクス航空機地。 北部防衛の拠点とされる基地だ。 滑走路は3本あり、2本がX状にクロスした滑走路で、もう1本が輸送機等の大型機と区別されている。 『じゃぁ、地上で会いましょう。』 「あぁ。」 無線を司令塔に合わせ、ランニングアプローチに入る。 『接近中の大型機、聞こえるか?』 「こちらワイバーン]V、感度良好。どうぞ」 『ワイバーン…いや、なんでもない。了解だ。 これより着陸誘導を開始する。滑走路は左に見える第3滑走路を使用してくれ。』 「了解だ。」 [*前へ][次へ#] [戻る] |