小説 フェアリー隊 6 基地に着いたアドラー隊は休憩室で休みながら、僅かな休息を取っていた。 爆撃の衝撃が伝わり窓ガラスが揺れる。 リョウスケはノートパソコンを持ち込み、なんとか情報を得ようとしている。 「どうですか?」 ルキがパソコンを覗き込む。 「良くない…かなり押され気味だ。」 地図上には確認されている敵部隊が表示されている。 「あいつら、一体なにものなんだ?無人機って話じゃなかったのかよ!」 敵機体に関する情報を呼び出す。 コクピットらしい形があるが、外からは確認できない構造になっている。 撃墜した機体は単なる鉄屑。 コクピットと見当たるものがない。 「多分、無人機で間違いないと思う。」 「問題は誰が何のために狙ってきてるか…」 ……………… 「…ウォルトが珍しくまともなこと言った!」 トムが叫ぶ。 「う、うるさい!伊達に階級だけ上げてないわ!」 「うるさいってなんだよ!誉めてんじゃねぇか!」 っと、トムとウォルトが言い争いを始めた。 「でも、ウォルト少佐のいう通りですね。」 「うん。」 リョウスケはノートパソコンを閉じて、天井を仰いだ。 『アドラー隊、補給完了! パイロットは格納庫へ!!』 「考えるのは後だ。 行くぞ!」 リョウスケ達は休憩室を飛び出した。 [*前へ][次へ#] [戻る] |