小説 フェアリー隊
1
「それじゃ行ってくるよ。」
「まぁ、なんだ
凄い今更なんだが…本当にお前らだけで大丈夫か?」
スフィアに帰るメンバー、それは重盛、一ノ瀬、そして麻衣。
「あぁ。寧ろ麻衣は預けていきたいぐらいなんだが…」
「いや!お兄ちゃんと一緒に居る!」
「っだ、そうだ。」
麻衣はしっかり重盛の袖を掴んでいた。
「…まぁ、わかった。」
「留守の間は頼んだよ。」
「了解だ。任せてくれ、相棒」
「じゃ、行ってくるわ」
そう言うと、搭乗口を閉めフレイ達が離れていく。
ちなみにシルフ隊のメンバーは反対側のエプロンで待機中。
領海まで護衛するつもりらしい。
「補助エンジン始動。」
たった3人でも操縦出来ると言うワイバーン独自の少人数操縦可能システムは真ん中の操縦席に重盛。
サポートに一ノ瀬、レーダーに麻衣が座っている。
「パワー正常。続いてメインエンジン始動」
甲高いワイバーン独特のエンジン音が鳴り始める。
「パワー正常。圧力上昇…」
発進シークエンスが進む。
「FCSオンライン、全方位問題なし。」
「各システム、オールグリーン」
『管制棟よりW01、発進どうぞ!』
「了解。ワイバーン]V発進する。」
ブレーキ解放。
機体が動き出す。
滑走していくワイバーンをフレイは見送り、呟いた。
「必ず、戻ってこいよ」
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