[携帯モード] [URL送信]

小説 フェアリー隊
14

「俺は、前に言った通りスフィア第二独立部隊隊長だ。」

「それで?」

「亡命してきたのはクーデターの一部が海外へ逃亡したから。
それも嘘じゃない。」

…………………

「だが、理由はもっと深い…
妹、麻衣のことなんだ。」

重盛の妹、鷺沢麻衣
名字が違う点から、実の妹ではないだろうとは思っていたのだが…

「麻衣は…スフィア第一王女なんだ。」

「…………」

フレイは黙って聞いている。

「4年前、事故で記憶をなくした。
その事故当時、護衛任務に就いていたのが俺達の部隊だった。」

記憶を亡くした王女は目を覚ました時から側にいた重盛を兄の様に慕っていた。

「国王は政治的にも、麻衣…エリザベスの為にも彼女の身を隠すことを選んだ。
…狙っていたのがそのクーデター軍だからな。」

「じゃあ、亡命するときの追撃も!?」

「いや、可能性は少ない。
麻衣の存在は国王と一部の側近、伊波達ぐらいだからな。」

「その側近が…ってのは?」

「調べたよ。大丈夫、白だった。」

「ふむ…」

フレイは納得していない様だが重盛は話を続ける。

「クーデターが俺を狙っているのは、独立部隊それもスフィアの機体を使ってるからだろう。」

「なんでスフィアの機体って分かるんだ?
昔もそうだったが、スフィア軍機なら機種までわかるよな。」

「スフィアでは機種ごとにエンジンの発熱バターンが違うんだ。
そして、俺の機体は…オリジナル機だからな。」


[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!