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トメテ(どS×ばか)


「ひぃっっく」
「…」
「ふぃっく」
「…」
「っひくっ」
「…っせーな!さっきから何度も何度も!」
「だってしゃっくり止まんねぇんだもんよー。…ひぃっく!」

学校からの帰り道。
急にしゃっくりが出始めて、止まらないこと10分強!!!

別にこれ、俺が好きで出してんじゃねーんだよ。
勝手に出ちゃうんだよ。
俺の意思とはまったく関係ないところでしゃっくりは行われてるんすよ。
もう別の生き物が俺の喉だか横隔膜を支配しているとかしか思えないんすよ。

「ひっ…く」

先ほどから声が出ないよう必死に抑えてみるが、まったく努力実らず。
あとからあとから止めどなく出てきやがるしゃっくり。
殺す気か!
俺を殺す気なのか!?このヤロウ!!!!!

てかなんなんだよ、しゃっくりって!
超むかつくっ。意味わかんねー!
友人のトーマには理不尽にキレられるし!こいつマジ怖くね??つかひどくね?
もっと俺のこと心配してほしいんですけどぉっ!!

「ひぃっっく」

…うん、とにかく。
いい加減、止まってくれぇぇぇ。

「…ヒっく。ちょー、もうやだ〜!トーマ君たすけてぇ!!!…っく!」

意識すると余計駄目なのか?一向に治まる気配ないしぃぃ!!
涙目で横にいるトーマに懇願するが、冷たい目で一瞥された。

「知らねーよ、ばぁか。自分でなんとかしろ」
「…トーマ君って、ひっく、ホント冷たいよね…ひぃっく。あーーーもう、やだぁぁぁぁあ!ヒっク」

どうしたらいい?
息を止めるとか?
水飲むとか?
びっくりするとか?

しゃっくりが治まる方法を考えてみるが、効果的な方法が思いつかない。

「ひっィく。いつ治るんだよ、コレぇ…」
「…おい」

え?と思った瞬間。
ぐいっと首を捕まれ俺はトーマの方に無理やり顔を向けさせられる。
ちょ、顔ちけーよ。

「なに、くるひっ…っく」
「口、あけろ」

はい?なぜ?

「早くしろ」
「…ひゃーい」

こえーー。なんでコイツ、こんな怖い顔できんだろ??
僕、怖くて逆らえなーい☆

仕方ないのでトーマの言うとおりに口を開く。
てか、首が固定されてちょっとしか開けらんねーし。

「舌出せ」
「…な、なんで?ひっく」
「いいから出せ」
「!?!?!?!」

とりあえずトーマが怖いのでそろりと舌を出してみた。
そしたら、

そしたらコイツ!!!!!!!

俺の舌を指でぐいーーーーーー!!!って引っ張りやがったんすよぉぉぉぉ。

「ってぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
「よし」
「ちょ、よしって何!?何がよしな訳!?意味わかんねー!お前変態だろ!!!このサドヤロウっ!」
「止まっただろ?」
「…」

あれ、確かに。
しゃっくり止まってる。

え、なんで。

「何でぇぇぇぇ!?」
「舌、ひっぱると止まるってなんかで聞いた」
「まぁじでぇーーー!?信じらんねー。でも止まったぁ!!すげぇ〜!!!…てかさ、別にお前が引っ張らなくてもよくね?」

俺が自分で引っ張ればよかったんじゃね?
なんで俺、陵辱されちゃった的な展開!?

俺の疑問に笑顔のトーマ。

「ん?なんだ、引っ張るんじゃなくて吸って欲しかったのか?いいけど?もう一回やるか?」

吸っ…!?

「…はぁぁぁ!?んなこと言ってねーよ!このホモ!!!」
「てめぇ、礼くらい言え」
「ヤダ。なんかものすごく気分を害したから絶対言わねぇ」
「…よし、じゃあもっと気分悪くさせてやるよ」
「え、」

あ、その顔、本気な時!本気でひどいことする時の顔だね!?!?

「きゃーーーーーあーーーーーーーー」



暗転。


うん。
今日も空は青い。





END

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あきゅろす。
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