supernova
宣告
『久しぶりだね、先生。また痛くなっちゃってさ(笑)』
「君とは長い付き合いだから、隠さずに言うよ。いいね?」
『なんだよ先生?…自分の体くらい自分が一番わかってるよ。…言って』
「…この写真が今日撮ったもの。こっちは2ヶ月前のものだ。違いが分かる?心臓が肥大してるんだ。」
『あ〜…言われてみれば…。…つーかもう言っていいよ』
「このままだと心臓に負担がかかりすぎる。かと言って君の場合は病気と言うより精神的なものからきてるから…このままいけば、もって…あと10年…」
受け入れる覚悟は出来ていた。けど…やっぱ人間てこーゆーときは落ち着きがない。
『…先生、オレ、まだ生きてェんだ!!…死にたくない』
先生は何も答えない。
『…入院?』
「いや、今すぐにじゃない。前から君に頼まれていたように、これは誰にも知らせない。…学校が休みに入る12月か2月あたりに検査入院しよう。」
『…分かった。また連絡するよ。』
病院から出て見た景色は、モノクロにしか写らなかった。
[前へ][次へ]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!