MACROSS-A.D.2048-
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「つべこべ言ってないで、早く下船準備をしろ」
「へいへい」
教官に急かされて二人は荷物を取り、下船準備をする。
しばらく進むと正面の森林の間から、やっと建物らしき物が見えてくる。
「タクヤ、見て」
エスターが建物に指を差す。
「お、やっと建物らしき物が見えてきたか!」
タクヤは建物を見てテンションを上げる。
「それにしてもタクヤはともかく。エスター、お前までタクヤと一緒にこんな場所に来なくても良かったろう」
教官はエスターに同情的な声を掛ける。
元々、ブラックバルチャーへの配属はタクヤのみであり、エスターは統合軍特殊部隊への配属が決まっていた。
後にタクヤの配属先の情報を知ったエスターは、タクヤのみでは不安的な部分が多くなると思い、あえて自身の配属先を断り、タクヤと同じ配属先を希望した。
「いえ、僕はタクヤと一緒の方が安心できます」
エスターは、わざとらしく笑みを返す。
エスターの応えに教官は不服そうな表情を浮かべる。
やがて、小型艇はランディングギアを展開し、ブラックバルチャー基地の滑走路へと着陸を開始する。
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