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そっちとあっちの恋愛事情
Turn.朔哉
声をかけられた雲雀は、機嫌が悪いですオーラをだしながら振り返った。

「何、君達…僕がどこで何しようが勝手でしょ」

そういい放つ雲雀にツナはやはり声をかけるべきじゃなかったと後悔する。
視線だけで人が殺せそうなくらいの強烈な睨み。
ツナは早くこの場から逃げ出したかったのだが、やはりというかなんというか。山本の天然がここでも爆発した。

「別に勝手だけどよ、珍しいじゃん?雲雀が風紀委員と一緒にいねぇのって。」

ナチュラルに話を始めようとする山本に、ツナは心の中で叫ぶ。

(この機嫌の悪さ…絶対に噛み殺される!)

ツナの超直感なくしても普通の人ならわかるぐらい簡単なことだった。

しかし、ここでイレギュラーが現れる。

「雲雀くーん!」

声がしたほうを見てみると、ぶんぶんと手を振りながら走り寄ってくる骸がそこにいた。

三人に沈黙が流れる。

骸というイレギュラーの介入によりさらに場の空気が悪くなるかと思いきや、沈黙であるのにもかかわらず前よりはよく、雲雀の機嫌もよくなっていた。

三人の沈黙は、走り寄ってきた骸が壊した。
「お待たせしましたね、雲雀くん。」
「……遅いよ。」
二人で話し込む雲雀と骸に、取り残されつつある(忘れ去られつつある)ツナは、本気で帰りたいと思い続けていた。


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