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そっちとあっちの恋愛事情
Turn.朔哉

「でもまぁ、いい眺めだよな…」
山本がいつもは見せないような意味深な笑みを見せる。
「雲雀くんは私のですよ」
「わかってるって」

そんな会話が二人の間でされているとも知らず、ツナと雲雀は宿題に夢中だ。

「ここがy=3だから、aが求めれるの、わかる?」

「あ、そっか…じゃあ、ここ…」

始めこそびくびくしていたツナだったが雲雀の教え方はあの性格からは想像できないほど丁寧で尚且つわかりやすく、分からなかったらどうしよう、と緊張していたのだがそれはすぐにとけた。

「…正解だね」

(あ、また笑った。)

ぽんぽんと頭を撫でられて、子供扱いされているようで少しむっときたが、雲雀が笑って、しかも自分の頭を撫でているなんて…と驚きの方が勝り怒りはすぐに消えてしまった。

「クフフ…雲雀くん、綺麗です…」
それは単なる骸の呟きだった。山本がそれをひろわなかったら、の話だが。

「…ツナの方が可愛いぜ?」

同じように呟きで返されたそれに、骸がぴくりと反応する。
そして、極上の笑みで山本を見据える。

「確かに、ボンゴレは可愛いです。しかし…雲雀くんには負けますよ。」

「わかってねーな…雲雀より、ツナだ。」

何のいがみ合いか。
二人は恋人自慢(惚気大会)を始めてしまった。


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あきゅろす。
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