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さよならは君のとなりで


佐藤はしばらく月島と話した後に、俺に話しかけてきた。


「えっと、久しぶり…だよな!神崎玲って、あの神崎だよな?お前、変わったなー!」

…「あの」って…。

そうだよ、あのオタクで不登校で暗かった俺ですが何か?

基本的にコイツは思ったことをすぐに言う。
裏表がない奴だ。

イヤな奴ではないのだが、俺は佐藤が苦手だ。


「あのっ、」

俺が佐藤に記憶がないと言おうとしたら、月島が横から口を出してきた。


「翼〜、神崎ちゃんってばどうやら中学の時の記憶がないらしいよ〜??」

そうヘラリ笑いながら人の事情をサラリと言ってのけたヤツは「ね〜?」とこちらに同意を求めてきやがった。

俺のイライラはこの時点でMAXをこえようとしていたが、月島を俺に惚れさせる為に怒りを抑え込み、とりあえず頷いてみた。



「はー!?マジかよ!?てことは俺のこととか覚えてねーの?」


「…はい、すみません…。」

いや、今会うまで結構忘れてたが…、だって、佐藤とそんな話した覚えとかないし…。

一度か二度、月島を交えて話したぐらいだ。


「そうかー。…じゃあさ、月島のこととかも忘れちゃったのか?」

そう言いながら、チラっと佐藤が月島の方をみる。

…相変わらずヘラヘラしたままだ…。

何故だろう。イライラする。


「…はい、すみません。」


そういって俺もチラっと月島を見る。

…状態変わらず。


なんなんだコイツ…、
なんか知んねぇけど腹立つ…。

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あきゅろす。
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