暗殺教室
始まリの時間
「・・赤羽、どうしたの。泣いてるよ」
「・・愛支。俺は泣いてなんかいないよ」
__その日は、俺にとっての先生が死んだ日だった。
__俺の味方の振りをして、結局は自分の経歴しか心配していなかったあいつに、心底絶望したのだ。
「ははっ、生きていても死ぬ事ってあるんだね」
そう話す俺に、あいつは食べていたメロンパンをバッグにしまい、
「そっか」
ただ、そう言った。
「今の赤羽、夜ご飯食べなさそうだから、私が作ってあげる」
「・・別にそんなのしなくても」
「赤羽」
それ以上は言わせるな、と大きな垂れ目が言った。
そして俺の腕をぐいぐい引っ張りながら、まるで自分の家のように俺の家に帰宅。
台所を占領し、あっという間にカレーを完成させた。
「料理とは見極め、見定めることにある」
「・・ははっ、本トお前通常運転で安心するわ」
キョトンとした顔をしている愛支は、俺にとっての救いだった。
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