暗殺教室
カオス
「彼らに・・危害を加えようとしましたね」
季節外れの桜が舞った。
舞って舞って、御狐?先生を包み込むようにして、また舞い始めた。
舞い終わる頃には、
「・・狐?」
「尻尾が9本も!?」
「・・・・綺麗」
白装束の衣装に身を包み、どこからともなく刀を取り出して構えた御狐神先生は、とどめと言わんばかりに一撃を濡れ女に加えた。
暗い中に光る先生の瞳は、吸い込まれてしまう、と錯覚するほど澄んでいて、背後でゆらゆらと揺れている9つの尻尾はとても神々しかった。
「先生って・・先祖返りだったんだ」
「・・本当に赤羽君は物知りですね。ええ、そうです。私は九尾の妖狐の先祖返りです」
少し憂いを帯びた表情の先生は、表情を硬くさせながら言葉を紡ぐ。
・・そんな先生の心配も奇遇だったようだ。
「御狐神先生すごーい!!っていうか、抱きついていい!?もふもふしたーい!!」
モフリスト茅野にとってはモフモフターゲットでしかないらしい。
「ええ、どうぞ」
通常運転過ぎる2人を見ていると、身体に力が入らなくなった。
・・極度の緊張状態だったから、安心したのか。
どうやら、カルマ君もそうだったみたいで、2人で壁によりかかりながら座り込んだ。
「・・やっぱ、面白いね。この教室」
・・・・・カルマ君も通常運転だった。
このカオスな状況は殺せんせーが帰ってくるまで続いた。
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