暗殺教室
友人帳
「ゆ・・友人帳?」
「レイコの孫なら・・絶対知っているはずだ」
巨大化した九尾の妖は、私を頭の上に乗せると大きく跳躍した。
「友人帳・・ね。ああ、あのボロボロのヤツ?それなら、兄が持っていると思うわ」
私が答えると、妖は見るからに喜んで、空中を走り回った。
やめろ、危ないだろ。
そういう意味を込めて、チョップをすると、一気に高度が下がった。
「危ないじゃない・・ったく、寄り道している暇はないんだから」
「・・いってぇ・・ほんと、短気な女だ」
「な、な、夏目さんって、超能力使えたりします!?」
「いや妖が視えるだけだけど・・っって、殺せんせー!?」
・・面倒なことになった。
「5、6時間目サボってくれましたからね〜!もちろん、放課後、空いてますよね?」
小さな丸い目をくりくりとあざとく輝かせながら言う殺せんせー。
激しくうざいが、この先生の言っていることは正論だ。
こくり、と力なく頷く私を見て、先生はにやりと不気味に笑った。
(手入れをしてやりましょう、この不良優等生に!)
(た、助けて妖)
(ま、頑張れ・・って、尻尾掴むな!)
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