薄桜鬼 新選組 【新選組】 人斬り集団と言われている組織。 関わりたくないと思っていたが、いきなり関わってしまった。 「失敗した隊士達が不逞浪士遭遇。斬り合いになりましたが我々が処理しました。その折、この者に目撃されました」 「私、何も見てません!」 反射的に答えたが、そのあと誘導尋問され、最終的には夕べの茶髪の男の人が「殺してしまいましょう」と言う始末。 どうしよう、どんどん悪い方向になっている。 「お願いです!!私、絶対に何も言いませんから!!」 「己のために最悪を想定しておけ」 どんなに必死にお願いしても、私を部屋へと連れて行く人は、無表情でそう言った。 しまいには部屋に押し込まれて、障子も閉められてしまった。 本当にどうしよう。このままだと本当に私は殺されてしまう。 私は父様を探しに京にやってきたというのに。 まだ、何もしていないのに。 死にたくない。 ただそう思った。 チリン。 どこかで鈴の鳴る音がする。 すると突然背中にぬくもりを感じた。 「千鶴。ここにいたのね」 「ッ無事だったんだね!!杏樹ちゃん!!」 そこには昨日出会った少女が立っていた。 [*前へ] |